むくみは万病の元?治療するにはどうすればいいの?

むくみが気になる方で病院へ通っている人は限られています。
冷えが原因で水分が溜まってしまったり代謝が落ちてしまう程度ならいいのですが、
全身のむくみが気になる人や、慢性的に続いている方は一度病院で検査を受けることが必要です。

むくみが原因で起こる病気には何があるの?

●浮腫み以外に≪体重増加・尿の増加・倦怠感≫の症状がある方
⇒「ネフローゼ症候群(ねふろーぜしょうこうぐん)の疑いがあります。
腎臓の仕事“ネフロン”が正常に機能しなくなり糸球体が蛋白を通過させ尿から大量に排出させてしまいます。
血液中の蛋白質やアルブミンが減少してしまい水分比率が増えた血管が浮腫みの原因となります。
入院安静、食生活の制限を行います。ネフローゼの重度によっても治療法は異なります。軽度なものでしたら、
蛋白の摂取量の制限やステロイドのよる薬物療法があります。ステロイドによる長期使用の副作用などもありますので注意が必要です。
重度のネフローゼ症候群については免疫を抑制する薬やアンテジオテンシン蛋白尿減少作用がみられる変換酵素阻害薬や、むくみに対して利尿剤を使用します。免疫抑制薬には副作用があり注意が必要です。
ネフローゼ症候群は1回の治療で終わる場合が全体の30%で残りの70%は2度3度再発してしまう人
が多いのも特徴です。早めに腎臓内科や泌尿器科の受診をお勧めします。

●浮腫以外に≪尿の減少・突然の血尿・蛋白尿・高血圧≫の症状がある方
⇒「急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)」の疑いがあります。
急性糸球体腎炎とは、何らかの感染症(咽頭炎や扁桃炎といった上気道炎など)が原因で腎臓の本体である細かい網目状の糸球体が連鎖的に炎症を起こし、目詰まりしてしまう病気です。感染から発症までだいたい1〜2週間あり突然の血尿や、色が濁っていたり、泡立ちが目立つ蛋白尿などが症状として現れます。
また、尿の減少により体内の老廃物が排出されなくなるため血圧が上昇し、結果浮腫みが出てきてしまいます。
自然と治る疾患ですので、食事療法や経過観察で行えます。しかし極端に尿が少ない場合は利尿剤の使用も考えられますので腎臓内科・泌尿器科を受診しましょう。
ちなみに完全に治癒しても女性は最低1年間妊娠を避けたほうがいいとされていますので、妊娠を考えている女性の方は注意したい病気です。

●浮腫み以外に≪体重の増加・呼吸が苦しい・痰・動悸≫の症状がある方
⇒「慢性心不全(まんせいしんふぜん)の疑いがあります。
心臓のポンプの機能が正常に働かなくなり全身に十分な酸素が行きわたらなくなってしまう症状です。
右心不全はうっけつがみられ、全身のむくみがきつくなってしまい夕方靴を履くのが痛い、体重の増加などがみられます。
左心不全は呼吸が息苦しく、夜間が特に呼吸困難に陥りやすくなります。初期の心不全は判断しずらいので気になる症状がある場合は内科・循環器科・心臓外科を早めに受診しましょう。
治療法は薬物療法と塩分制限、酸素吸入などがあります。これらの治療でも改善が見られない場合は心臓移植になります。

●浮腫み以外に≪全身の倦怠感・嘔吐・脱力感・腹部膨満感≫の症状がある方
⇒「肝硬変(かんこうへん)の疑いがあります。
→慢性肝炎が長期間治らず、肝病変は元には戻らないとされています。単体の疾患ではなく幹細胞の壊死と炎症を繰り返すことにより肝臓が小さく変化し硬くなってしまうことをいいます。
症状がひどくなると黄疸や吐血などの症状が現れます。症状がひどくなる前に内科や消化器内科を受診しましょう。治療法としては、無理をせずバランスの良い食事、禁酒禁煙など生活習慣の見直し、薬物療法などがあります。

●浮腫み以外に≪月経前に頭痛・腹痛・めまい・情緒不安定など≫の症状がある方
⇒「月経前緊張症(げっけいまえきんちょうしょう)の疑いがあります。
→月経の1週間前ぐらいから出る身心的な症状のことをいいます。
月経開始とともに改善する例もあります。他にもむくみや腹部の膨満感などの症状やだるさ、自律神経失調症など症状には個人差があり毎月変化するものもあります。
受診科は内科・婦人科で薬物によるホルモン療法と漢方などがあります。生活習慣の改善や、食生活、適度な運動を心がけることも必要です。

●浮腫み以外に≪朝夕で体重の増減が1s以上ある・疲労感・頭痛・不安定≫の症状がある方
⇒「突発性浮腫(とくはつせいふしゅ)の疑いがあります。
→はっきりとした原因がわからず、身体に浮腫みが生じる病気です。人によっては朝と夕方で1.4キロもの体重に差が出ます。月経のある女性に多く見られ、女性の生理周期とは関係ないとされています。
重い病気ではないのですがストレスや自律神経が大きく関わっているとされており内科の受診をおすすめします。
検査を行っても異常はなくカリウムの多い食事を心がけたり、塩分の摂取量を5g以下に調整するなど必要です。

長期間続くようなら病院を受診!

足のすねを10秒指で押してみてください。
ただの脂肪ならへこみは出来ません。指で押した箇所がへこんだ方要注意です。
むくみにはただの一時的で気にしなくていいものと病気が原因のものがあり自己判断しずらいのです。
たかがむくみではなく一時的な薬で改善せずに一度病院で検査を受けるのをお勧めいたします。